研究概要

遺伝子の転写後発現制御機構に関する研究を行っている。遺伝子が発現するには、遺伝子がいつ、どこで、どのくらい発現するかを決める転写段階の調節と、転写後タンパク質に翻訳され、機能するまでの段階での調節を受ける。高等植物に有用遺伝子を導入して発現させようとすると、比較的高頻度にその発現が抑制されてしまうことが、種々の遺伝子を導入した形質転換植物体で報告されている。RNAサイレンシングと呼ばれるこの現象は植物にとどまらず幅広い範囲の生物で観察される。RNAサイレンシングは、転写後RNAが分解されることが原因のひとつと考えられている。RNAサイレンシングを利用した遺伝子発現抑制の方法がRNA干渉(RNAi)と呼ばれる。RNAサイレンシングの分子機構を明らかにするために、RNAの分解ばかりでなくRNAのプロセシングやタンパク質への翻訳段階においての抑制機構も含めて研究を進めている。


 2006年度からは有機農業の分子基盤を明らかにする研究がスタートし、好熱菌による発酵産物の生理機能の解析を進めている。この研究では、微生物、植物、動物の幅広い分野での研究を総合的に進めている。


 最近では、他の研究グループとの共同研究も行い、マングローブ、ゴマ、コーヒーなどの植物についても研究を始めている。

2012年4月9日
日環科学(株)、京葉プラントエンジニアリング(株)と研究してきた好熱菌発酵産物に関する研究で、なのはな賞とちばぎんひまわり賞をいただきました。日環科学(株)宮本氏をはじめ関係各位に感謝いたします。

2013年1月
これまでの好熱菌発酵産物に関する研究成果をもとに、株式会社サーマスを起業することになりました。マークはバクテリアをイメージしてます。また、好熱菌発酵産物を含む飼料で育てたブタをノンメタポークとしてブランド化することも進行中です。

詳しくは、「ノンメタポーク」のHPをご覧ください。

株式会社サーマスのHPはこちら。

また、2014年には森田千葉県知事とも対談しました。その様子はこちら

2022年4月
日本農芸化学会にて「好熱菌発酵産物由来の耐熱性機能性細菌Paenibacillus sp.の植物生育促進性候補遺伝子群の同定と構造方程式モデリングにおけるオミクス統計評価」の講演で宮本先生と児玉先生がトピックス賞を受賞しました。

学会HPをご覧ください。

2022年5月

浅野風斗君が生物工学若手研究者の集いオンラインセミナー2022おいて「カブトムシ幼虫の成長促進をもたらす腸内細菌の探索」という発表を行い最優秀発表賞を受賞しました。

大学のHPをご覧ください。

2022年11月

浅野風斗君(八代祐典君、宮本先生、児玉先生が共同研究者)が International Conference on Insect Science and Applications という国際学会で “Sex-Dependent Fitness Improvement of Hercules Beetle Larvae by Amendment of Thermophile- Fermented Compost to Humus” のタイトルで発表を行い、最優秀発表を受賞しました。

大会のHP


2022年12月23日

浅野風斗君、宮本先生、児玉先生の「昆虫用飼料及びこれを用いた幼虫の飼育方法」の特許が公開されました(特願2021-092786)(直リンクだとエラーになるため、リンク先から番号で検索してください。)

2023年01月31日

浅野風斗君の論文「Amendment of a thermophile-fermented compost to humus improves the growth of female larvae of the Hercules beetle Dynastes hercules (Coleoptera: Scarabaeidae)」の内容がプレスリリースされました。

朝日新聞DIGITAL、千葉大学HP・ニュースPR Times千葉大学twitter千葉大学facebook

2023年04月13日

宮本先生、児玉先生の論文「An agroecological structure model of compost–soil-plant interactions for sustainable organic farming」の内容がプレスリリースされました。

千葉大学HP